想いはかすれて ?/
信天翁
識者は囁かれる
「きょうが 最後とおもって いきよ」と
そして その垂訓は
淡い桃色のこだまとなって
渦を巻いている が
哀れなことに
卒寿となったおひとりさまにとっては
灰色の山彦に変わって
無聊の襞でうずくまっている
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