結び目/
青色銀河団
まどろむ秋に
おのれの肉体の結び目をほどけば
むかし知っていた誰かの指の細さを
思い出す
曇り空の表紙のなかを
遠くひとり旅する盆地には
生きるはずかしさに染まったわたしの
手のかたちそのままに
翳る秋がある
かたわらで揺れる
紅い花の
微かなにじみ
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