再会/w.tsubaki
 
まさに機械のように

然して意志も疑問もなく

帰宅の途につく

不機嫌なわたしの耳元に

『こんばんは』

そう囁いて 眉間の皺を突っついた

どこまでも穏かに馨る 金木犀



わたしは思わず 顔をあげて

『久しぶりだね』

そう言って微笑い 喜んだ

一年ぶりの、再会を




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