いつかロマンス風の/
ただのみきや
わらないまま変容して往く世界に惹かれ続けること
そのころわたしは女になって
あなたは男になっているかもしれない
恋に酔い痴れた蜘蛛のように
搦め合い互いの毒牙を胸に突き立てて甘く苦く
わたしの空ろは流砂に飲まれた
さようなら時の疎らな足音
貝殻は壊れたラジオに変わってしまった
さあ今は口にしたいものだけ口にしよう
《いつかロマンス風の:2015年9月19日》
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