死のにほひ/中村 ながる
 
蒼に魅せられて


解けてゆく 細胞の破片

融けてゆく 私のからだ


私だけが知っている 未開の地


髪を梳く匂いに死を感じて


私に「また」はないの


彼岸花の朱に優しい口づけを
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