想いは枯れて/信天翁
 
    無聊のいちにちがながれた
    そして 浮力さえなくした
      卒寿のおひとりさまは
    ナツメ球をともしただけで
    青い春 赤い夏 白い秋を
 ぼやけた回想のスライドにうかべ
  現実にうかぶ 黒い冬の寂寥を
      ベットのスプリングに
         しずみこませる
  灰色の悔恨と 薄桃色の忘却を
      交互にミックスさせて
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