墓石の幻想郷/即興ゴルコンダ(仮)投稿.72/こうだたけみ
 
らだめだって怒られたのだった
幼いころ墓は、雑草は生えるに任せて蝉の脱け殻
がくっついていた墓は、水をかけて見よう見まね
でよくわからないままに手を合わせた墓は、集落
の裏の小さな山を覆うようにして作られた墓は、
知る人も知らない人もそこに眠っているんだろう
か墓は、蛙と蝉の鳴き声のなかでシンとしている

ジイサンバアサンコノアカリデオカエリオカエリ

ただいまって言う人が、いるだろうかアタシには
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