ある日の雨が終わる時のイメージ/ホロウ・シカエルボク
そうだ、あの雨の音が聞こえるうちに、反響する雨粒たちの木魂が消え失せてしまわぬうちに、おれは正解を忘れて行き止まりの路地へと迷い込もう、その路地の終わりを見れば少しは休もうという気にだってなれるかもしれないさ…導かれる、導かれる、雨の音はとても不確かで心許ないから、だから逆に信じてみようという気にもなれる、なにかを確信してる、そんな意思に従ったってどんな有意義な結果も得られたりすることはないー終わりの見えている道など歩かない、そんなところを歩くくらいなら、行き止まりの路地を馬鹿みたいに真剣に、壁にぶち当たるまで歩いた方がずっとマシさ、勘違いしないでくれ、これは別に反
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