秋道/
らいか
茂って 秋に輝いて また何も無くなるんだよ」
少し考えて
「男の子って意外とロマンティストなのね」
「そうでもないさ」
「ううん。十分ロマンティストだよ」
夕日と金木犀の香りのする秋色な帰り道に
秋虫の羽音を聞きつつ
ゆっくりと流れる時間を踏みしめながら
冬を待つ秋を踏みしめ二人は道の突き当たりで別れた
どこか遠くからか薫る野焼きの匂いと秋虫の羽音しかしない帰り道のちょっとした出来事でした。
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