初恋リベンジ/愛心
 


諦めきれずに、嘘の感情ついていました。
周りの男子に気があるんだと思い込んで
過ごしました。
優しくて、爽やかで、カッコいい
「同級生の男の子」に、告白、されました。

「好きです!」の言葉があの日の自分と
重なって頷きました。きっと好きになれるって。
嬉しそうに喜んだ、彼の姿を見て思いました。
これで諦められるんだ。やっと。

そのまま毎日が過ぎて、甘い日々も忘れられて
ほっとかれて、寂しさ抱えて、泣くわたし。
いつしか音信不通。彼に捨てられました。

制服もなくなって、お酒を嗜むようになりました。
いつの間にかあの頃の彼と同い年。
入社した会社。もう大人になったわたしの
目の前に、貴方が、現れました。

第一声が「綺麗になったね」なんて
ずるいと思うんです。

諦めたいんです。
もう、ずっと、ずっと
諦めたいんです。

空っぽの薬指。少し安心したのです。



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