案山子/梅昆布茶
 
自然であること自然に衰えてゆくこと

ぶつかりながら消耗しながらもえつきる流星

いつ どこで

誰が 何を 何故?

自分のだけの視野で批評も感想もなくて
生きることも可能だが

疑問を感じながら誰かに問いかけて
軌道を修正する

あたりまえの変化をだいすきなものに
するぐらいの知恵はじぶんで編み出してゆく

だれも遠くをさらっと考えたりもするものだ

近くは喧騒で満たされた楽園だから
あるいは煉獄

山田の案山子はただの田圃の守り人ではない
じっと人をみつめている

自然な自分は母の介護から解放されて
たった一個の石を蹴飛ばしているみたいで

自然なもの
いつかそれにそって
芥子粒になってゆく

でもまたみんなにあいたいものだ

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