金の目と金の月/
石田とわ
わたしは帰る
猫の住む我が家へと
服も靴下も脱ぎ散らかし
ひんやりとしたベッドへ
もぐりこむ
鼻先の生温かなけものの匂い
うっとおしくもあり
安らぎでもある
金の目に夜の月をみる
猫の寝息をききながら
疲れたからだにゆっくりと
幕がおろされる
戻る
編
削
Point
(16)