星形の指くくり/崎山郁
 
ちの関係について話した
  私たちは今すぐにでも寝なければ
  というほど情熱的な欲望でもなく
  するならしてもいいというほどの
  消極さでもなく
  ただ子供みたいに胸を
  期待にさざめかせて
  ゆっくりと楽しみたいのだ
  これは恋愛ではないよね、と
  くすり、と微笑みあった
  だけどいつか寝てみたいね
  そう言って
  額を寄せ合って
  私たちは静かに眠る

  数え切れないほど
  たくさんの夜を過ごしてきた
  友と二人
  歩いてきた道の長さも
  もう覚えていない

  眠る間際
  雪が降ったらいいね
  そう言った友の
  長い睫毛が
  閉じていく 
  私は息を飲み込んで
  毛布を引き寄せた
  
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