九月二日/るるりら
の葬儀の日に聞いた話では、祖母にプロポーズに来たときは白馬にのってサーベルを持った軍服姿だったと聞いて とても驚きました。それが祖父のことを軍人と はっきり認識した唯一の出来事です。
祖父は 愚直で実直だけど背筋のしゃんとした人でした。軍人と言われても私としてはいまもどこか納得できませんが、ただ、戦艦が構造物として美しいという話は とても頻繁に聞いています。祖父の家の納屋には戦艦船長室の立派な椅子を 貰い受けているのを見せてくれたこともあります……。そんなかんだで、大和の巨大模型の展示は 一度は観ておきたかったのです。
つまり 私に とても近しい人は 軍需関係に 携わっていました。
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