春のパリ/番田
、女性の方が多いのは驚いた。しかし、それからパスポートを更新したりと、チケットを買ったはいいがとてつもない手間がかかることになった。
街は春の訪れに浮き足立っていた。私は朝食のパンを何個もバックに入れて、それを食べながら街を歩き回った。夜は通りにガス灯の光が灯り、青白い広場の路面に反射して美しかった。しかし地下鉄に乗ると、こんな私のことを狙ってくる犯罪者も多かった。息苦しいと感じる人も多いかも知れない。このような庶民的ではない街で、本屋をのぞき込むと、その本の著者によるサイン会が静かに行われていた。そして時々、私は長いサンドイッチを食べ、そして、セーヌ川を眺めた。夜になると、ホテルの近くのトルコ料理屋でリーズナブルな料理を食べた。大理石の建物はあるけれど、庶民的な娯楽といえるものは通りには皆無だった。
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