緑門?/信天翁
 
          臨死の翳を
微かに 背負いながら
徒労の日々と 無意味の夜毎を送り 迎え
スプリングベッドに
         猫背を沈めて
天井のモザイクを 
        眺めるとき・・・・
卒寿のおひとりさま には 
どす黒く ダブってくる物影が 浮かびあがる
無味乾燥な 若き日の スライドが
     今や 空虚な 廃墟となった
     消しがたい 
         リグレットとなって──

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