場所/あおい満月
 
は笑顔で。

あなたは苛つきながら、
いつ終わるかもわからないゲームを
楽しんでいた。
煙草を燻らせながら。

今はもう、
言葉の平手はない。
ただ、あの打たれ続けた日々のせいで、
私の右耳は聴こえない。
半分になった森は、
半分の海をうけて
風を浴む。

流木がひりひり、
胸のなかの喉に突き刺さる。
旅をしている。
ほんとうの場所に出会うために。

戻る   Point(11)