真珠のうた/
そらの珊瑚
やや黄味を帯びつつ光る宝石が恋しい海を呼んでます、ほら
台風のあとの野原の美しさ触れればくずれ珠の水々
絹糸でつながれた白玉の一番端にわたしをくくる
宝石箱のいくつかはイミテーションであることを少女は知らず
空想のなかのいつかの夕暮れが押し寄せあふれ夏の終わりに
海ほどに深くさみしい場所はなく声さえたどりつけない底は
ツイートが人知れずに落ちてゆく誰かに届いても落ちてゆく
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