/ズー
 
そんなきの陰で一冊になります胸のなかがわでつめたくなったはなしばかりがこごえる夏です足のはやい雨にたたられたあなたはそんなきの枝で私をひとつきに失礼する一ページ目に似ています背表紙から海猫のにおいがたってメートル法を組み立てている工場の煙突を尖らせていきました さらさらないってつぶやく口のなかでだけ海辺の木陰です


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