幽霊は、足跡を残す。/梓ゆい
が緊急着陸に備えて安全姿勢を取る様に乗客に指示をした。その際、かかとが高い靴等を含め万が一の状態に備えて靴を脱ぐよう指示を出して居たためだと言われている。
また、この現場に立ち入り許可が中々降りなかった理由の一つに、荷物の中に医療用の放射線が積まれていて二次被害を懸念した為だと言う話もある。
この飛行機のパイロットは、自衛隊を経て旅客機のパイロットとなった。相当腕が良い方で、尾翼を失い制御不能となった機体を人里から遠ざけた上で少しでも安全に着陸出来る様に建て直しを行っていた。本来なら、全員即死しても可笑しくない大惨事だったのに何人かの人が奇跡的に救出された。
これまでに、事故を風化させぬよう、事故の記録を残した展示・教育施設が設置され現場は綺麗に整えられ、新人は必ず現場を訪れ掃除や整備を行いその会社のOBや会社も、自治体と共に守り続けている。
8月の慰霊には、この事故の遺族だけでなく様々な災害や事故の遺族も訪れている。
怪談や怖い話は、見方を変えれば教訓や歴史を今に伝え風化させぬ力を持っていると改めて考え始め、好きになっていった。
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