公開処刑/花形新次
 
自称詩人が目に余るので
広場で朗読会を開くと言って
誘き寄せ
集まったところを
一網打尽にすることを思い付いた
案の定、このクソ暑い中
自称詩人約2500人が
何の疑いもなく
ノコノコ繰り出してきた

「お前らの朗読なんか
誰が聞くか、ドアホ!」

そう叫んで
散弾銃を乱射した

血が
自称詩人の血が
たくさん流れた

敗戦記念日を前にして
久々に清々しい気持ちがした


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