もとかれもとかのに捧げる散文詩/梅昆布茶
 
冷蔵庫の中でしずかになにかが貯蔵されているが
それはけっして常温の空気のなかにはでてこないものかもしれない

陽光のとどかない深いうみのそこで
眼のないいきものたちが生命活動をくりひろげていても
それはぼくらには見えない世界

ぼくたちはある幅をもっていきている
それが相手の幅のどこかとかちりと噛み合ったときに
だれかの一部を理解するのかもしれない

数理では1であっても
きみは1.26385の時や無限のループや
すべてをのみこむ太陽系の母であったりもする

のどかな春の草原に
ピクニックのシートをひろげる
かつて小市民的と評されたパパでも
じゅうぶんいいのでは
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