終点/
コハル
は気づかぬフリで
結局は怠慢で見つからず、喚いて弾ける寸前だった
田舎の畦道を散歩していたつもりが
メキシコの路地裏を素っ裸で転がされている気分だ
旅の途中で方位磁針を肥溜めに落としたせいか
はたまたヒッチハイクで捕まえたステルス戦闘機に乗り込んだせいか
摩訶不思議な経過に身を委ねていたら
最後に行き着いた先の
くらいくらい見慣れた
一切風が通らない部屋で息を乱していた
戻る
編
削
Point
(3)