BLUE・MOON/南無一
 


いとも たやすく 風が 吹き

いとも たやすく 生きて きた

そこはかとなき しずけさに

緩やかに 風が きて

鉄塔の電線が 暗闇に 唸る

ながれゆく 雲の 切れ間に

BLUE・MOONの 光り きらきらと

いとも たやすく 風が 吹き

いとも たやすく 生きてきた ものだ

老いというものの 得体の知れない

不安に 怯え

BLUE・MOONの 青白き 光りを 浴びて

ただ ひたすらに 静謐を 願う





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