青年と仙人/もり
盆休み。昼下がり。ソファでゴロゴロゴロゴロ、
まさに「カウチポテト」な青年がリモコン片手に
つまんねー、とツイートしたとき
2階から仙人が降りてきて言った。
「おいおいおいおい。
お前さんねえ、ふだんはプラットホームで
この世の終末を願ったりしてんのに、なんだ、
週末の体たらくときたら。
順調に世界は堕落してるじゃないか。
なんでまたその延命治療のようなクレームを、
小賢しい。黙ってれば願いは叶うのに。
だいたい自己表現したいんだったら、ガス抜きを
覚えちゃダメさ。
あんたはあれ。そうそう、トイレもついてないような
格安深夜バスで屁ばっかこいてる輩。
いつ寄るとも分からんサービスエリアをオアシスと
勘違いしてる阿呆。
屁なんかやめて、いっそ脱糞してやりゃあ、
世界は変わるぜ。お前さんのなぁ。
分かるか?んぇ?」
「 ブゥッ 」
「あらあらあらあら。
これがほんとの
お屁んじ って
やつね! こりゃまた一本とられたよ。
ってオイ クォラ!! ブチ殺すぞ!」
夕方まで殴り合った。
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