窓の内/野澤 尚也
ぴちっ
ちーちー
洗濯機が眠っている頃
あなたたちが喋っている
ぼーうぼーう
私は顔を洗ってくるから
ちっ
ちっ
冷蔵庫は買った時から何年も冷たいまま居てくれる
特に夏は愛しいよね
ぴちっ
私の部屋とお金とか
関係ないあなたのほうが
部屋そのものを包んでるみたいに
私の心に響くのは
悔しいじゃない
けれど
喜びとはそういうことかね
ぼーうぼう
ぼっぼぉ・・・
ぼーうぼう
ぼっぼぉ・・・
本を読んでる部屋に
木を用意したい
そりゃあなたたちがいてくれれば
本当にするよ
ぴぃーよ!
(いいよ、ここで生きて!)
ぴぴっ
ぴぴぴっ
ぴぃーっ ぴぃーっ
ぴぃーっ ぴぃーっ ぴぃーっ
ほら 私は目を覚ましましたよ
今日も 一日お勤めに
行く
まえに
朝食リンゴヨーグルトを食べてやる
どうだうらやましいだろう
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