綴じる闇を見つめて/
ユメミ リル
僕は走っていた
景色のない闇は
音も無く 後ろ
から
転んだと思ったら
既に
転び
過ぎた跡は
降り注ぐ刃よりも恐ろしい
風と
僕を微笑う
狂い咲いた花びらは散る
この場所で
やがて
僕は歩き始めて
転んだ事を忘れるくらい
傷に触れた その感覚は道に落ちてる
石みたく
先に見える 不安があるなら
今
歩き出す 音を感じて
何度でも 笑って
いっそ
泣き方を思い出せばいいと
花びらと、また
巡る光へ
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