水曜へ/野澤 尚也
 
遠くの
PITに駆ける
くるまたちを視ながら

おはようと
誰も居ないような
僕だけの部屋に挨拶する
僕は

遠くへ
行かなくてもいい

街は働いていても
この部屋には
28回 数えたから何かを重ねたように見える
土埃が 形をなしたように視えて
立ち上がっただけなのだから

晴れた くもった しめった 乾いた
これから その真ん中が
静かに
あらわれるだけだから
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