フリマの夏/梅昆布茶
島引退の読売特別号を贈ったけれども
落語が好きな小柄なしばらくあるいはもう合えない友人
そんな移ろいを秘めて夏本番です
大好きなあの娘はとおい夏のそらにいます
紫式部はたぶんいまほど暑くはないだろう宮廷のかたすみで
源氏物語を真夏も執筆していたものだろうか
もしか肌脱ぎでちょっと扇情的な姿態ならばとてもいいとおもう
そんなこんな妄想もフリマで売りつくす
いつか新鮮でやさしいあなたにであえるように
コマーシャルとは無縁なあたらしい取引を
朝の露をわすれないひとは
いつもとてもぼくのあさのサラダにむいているのかもしれない
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