朦朧のJuly/ホロウ・シカエルボク
 
は寝床で、静かに確実に死につつある自分を感じる、全てが終わりに近付いているのを強く感じるんだ、そこには明確な理由など何も無い、ただ強く確かにそう感じるだけだ、それがどんな種類の死なのかそれは判らない、あるいはまるで新しいことの始まりなのかもしれない、だかその予感の先には虚ろな意識の空洞だけがあり…時々、まだほんの時々だが、俺はそれが本当は願望なのではないのかと考えることがある、俺自身がそんなカット・アウトをどこかで期待し始めているのではないかと…そんな考えにいっときは血が冷えるような感覚を味わう、だがそれは間違った感覚なのだ、死を思うことは、生を思うことと大差無いのだ、ノイズと静寂と、その間にあるすべてだ


時は無情だろうか?運命は容赦無いだろうか?ーそんなことはないのだ、時も、運命もただそこにあって、雨の降る朝には俺と同じようにただ濡れた路面を見つめているだけなのだ……















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