夏日/葉leaf
 
郊外は果樹地帯で
豊かな実りは例外なく素晴らしいもの
こんなに見事に憎悪の実が生りました
豊かで今にも溢れそうで危険です

苦い体から苦い汗が滴り落ちる
生まれたときから私の汗は苦かったのだ
私の死体を検死するとき
医者は迷わず「苦い」と書き加えるだろう

――廃墟としての私と
私としての廃墟――

建物に入ると
絶望が階段になって目の前を降りていく
光が光るという越権を繰り返す
希望は排水口から流れ出し
この建物は結論を留保し続ける
夏の結論を留保し続ける

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