行の白煙に打たれ/朝焼彩茜色
泥まみれの夕立一粒に願懸け命懸け
立ち上がろうと 己に跪き独眼に見渡す
屍の点描
永遠の夕立 その隙間で呼吸を呼吸を途絶えないように
大事に大事に膝に触れ 感触の泥まみれを皮肉にも このだだ雨が
屠る
誰かこの甲冑を外してくれないか
髪を結い直してくれないか
泥の足音の近づく気配は数時間で
白煙吐く雨の息荒く刹那すら見事に打ち砕く
朦朧のその隙間に蒼穹の愛慕戦ぐ風を思い出す
そっとそーっとしておいて歴史はそれでも
気安く軟弱に閉じることの出来ない幕が表裏一体に靡く
幟が風伯の壁となる時
士気が天描く
黄泉の温度と肌触りを覚え 咲き乱れた首を曲げた鬱金色
この一筋の永遠は魂の終焉があるのかもしれない
張り巡らす仕掛けの外れた金縛り
生まれ変わるころ 甲冑だけが空蝉のように
その者の温もりと余韻を銀漢全てで見守っている
弔う秒針 永遠に打たれて
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