アボ太郎/もり
た・・」おじいさんは少し寂しげにつぶやきました。
「さぁ、切りましょう」おばあさんはナタをスッと、手渡しました。
おじいさんはナタをいきおいよく振り落としましたが、あいにく気持ちよく割れてくれません。
「真ん中にかたい種があるんじゃ、じいさん」
アドバイスに従い、
やっとアボカドは2つに割れました。
醤油をたらし、口いっぱいに頬張ります。
「ぅ・・うんまい!トロじゃ!これは目を閉じて白飯と食うたら、立派な鉄火丼じゃ!」おじいさんは大満足で、目を閉じたおばあさんにもアーンしてあげました。
「うん、おいしゅいのう。やしかし、子どもは中におらんかったのう・・。残念」
おばあさんはそ
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