憧れ/
はるな
だってもう夜は綻びはじめて
あかるい掌をみせている
足のはやい子はそこへたどり着いて笑っているが
わたしの足はなぜこんなに重たいのだ
ひらひらとあかるい意味の内側、
さるすべりの花みたいにあざやかな
ちがうのはなぜだろう
わたしの内側が溶け合わないのは
この重たさは
わたしが願ったことかもしれない
いつまでも遠くからたどり着かないでいる
とどかないで伸ばす腕を愛したのかも
戻る
編
削
Point
(4)