遠浅の夢/瑞海
 
夢を見た

君は泣いている
微笑みながら
右目ばかりから
2秒おきにトポトポと
それが君の鎖骨に溶けて
僕の手が解けて
遠浅な海を行く

朝が来た

日曜の朝は雨 枕に涙
背中に張り付き眠る君は
沖融たる寝息を立てている
1LDKの部屋に居るだけなのに
まるでこの世界に
2人しかいないような
そんな気がした

僕らは海へ出かけた

輝く海の中に
君は立っていて
まるでこの世界の
終わりと始まりの境目にいるような

この夜が終わると
もう会えない
右目ばかりから涙
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