その夜の仕事/もり
「着いたぞ。中にいるやつは皆殺しでかまわない」
オレガノが安全レバーを解除しながら言う。
セルフィ&チャービーが待ちわびたように車外へ飛び出す。俺は途端に、理解した。
いや、理解できなかったのかもしれない。ほんの数秒で、全身の毛穴から汗が吹き出した。
バーに向けて、2匹の豚が走って行く。
そのあとを、マジョラム、オレガノ、俺。2本の足に脳が拡声器をフルボリュームにして叫ぶ、「やめろ!殺される!」
その声は口からも漏れていた。
あまりにも赤いランプが、〈ホアハウンドのバー〉と書かれた看板、および俺たちを照ら・・・
戻る 編 削 Point(1)