渇きの癒えた午後/
noman
冷たく滑らかな床の
上を
温くなったコーヒーが
ゆっくりと這って行く
読み終えたばかりの本の一文字
一文字をばらまくつもりで
窓に寄りかかる
新しい窓
新しい壁
繰り返される
明るい旋律
冷たい層雲を見て
頭上に気泡が降って
来るのだと思った
動物たちは細かな罅が無数に入ったアスファルト
の上を
少し首を傾げながら
歩き 静かな
街を
後にした
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