詩/mizunomadoka
逆巻き川に架けられた橋は
何度も落とされて
現在は意匠もない
上る魚も流れのせいで
脂が落ちて旨くない
星の落下点からそう遠くない
この村は
深い霧が名物で
名うての狩人たちが訪れた
新種の獣は王都で高く売れるのさ
弓を作った僕と
そんな話には耳を貸さず
剣を振る少女
いつか騎士になったら
従者にしてあげる
食べるものがなくなったら
この弓で鹿も猪も狩ってくるよ
母は野菜を育ててる
父はジプシー
反対のことを言う塔の番人
あなたが今日の私です
きみが遠くて悲しい
南の氷壁を越えると
まばゆい草原が広がって
それが故郷と
書かれてる
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