ロスとロス (流し込むあいだの)/ホロウ・シカエルボク
い、世間的な真面目さなんて俺には必要ない―それにはそれにふさわしい人間というものがごまんと居る、壁の気持ちが理解出来ない人間のことさ…丸一日なにも口にしかなかったせいかひどく喉が渇く、俺は少しの間水分を流し込むだけの人間になろうと思う、冷蔵庫の中にはいつでも変化を楽しめるだけのドリンクが置いてある、「変わらないのは変化だけだ」ルー・リードの名言さ―一般的にはそんなに気にされてはいないみたいだけどね―あるロック雑誌のインタビューで目にして、それ以来ずっと気に入ってんのさ、もう二十年くらい前なのかね?「マジック・アンド・ロス」とか、確かそのころのインタビューさ…こんなふうに自分の詩の中に持ち込むのももう何度目かになる…ところで、これはただの指ならしだ、これにたいした意味なんかないし、ここに読み取るべきなにかなんて微塵もない…ここまでお付き合いいただいた奇特な君にはとても申し訳ない気持ちでいっぱいだ…。
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