Re:Re:Re:Re:/竹森
お嫁さんが、たった一つの指輪に捕らえられている。注釈が、月面ばかりに着陸している。とうとう耐えきれなくなった水面が、たった一度の波紋で済ませている。
それからはもう、隣接する、窓も扉も排気口も何もない空室を隔てる一枚の壁を壊すのはとても容易くて。それからはもう、二つだったものは一つで、(二人だったものは一人で、)一つだったものは一つで、(一人だったものは一人で、)ジグザグに膨張してゆく清潔な一つの空室に、瓦礫が積み上げられていくばかりだった―――。
これは、(多分あなたに)踏みにじられた花束。
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