Re:Re:Re:Re:/竹森
「フクロウ」と、口にしたときに見える景色。一緒に答え合わせをしたよね。
「フクロウ」を、口にしたときに見える景色。泣きながら肉を胃袋に詰め込んだね。
肉を食べるのが哀しくて、君もそうだと言えば、とても嬉しい。それだけの世界で、それだけを綴り死んでいく。君はまだ子供だったね。ウイスキーをよく瞳の端から零したね。そのたび真白い頬に琥珀色の軌跡を舐め合ったね。「フクロウ」と口を揃えた時、飛び立つ羽音が暗い森をさざめかせたね。僕らはそれから家路を急いだけど、どうしてあの日、部屋の灯りを消したまま、家を出てしまったんだっけ。きっと家を出たのが朝で、夕暮れまでには帰るだろうと思ってい
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