薬莢と引き出し/吉岡ペペロ
 
始まったばかりだけど

空虚だから

苦しむのは当たり前なんだ

薬莢を使わずに眠れたら

ぼくらはどんなに楽だろう

誰にでもあるそんな引き出しを

身近におもえるようになるために

ぼくらはたぶん生まれて来たんだ


さすらいの果てが

なんにもないようなところだとしても

祈りみたいなものを

世界との関わりあいみたいなものを

自覚的であろうが無自覚的であろうが

見つけるために生まれて来たんだ


始まったばかりだけど

空虚だから

苦しむのは当たり前なんだ

薬莢を使わずに眠れたら

ぼくらはどんなに楽だろう

誰にでもあるそんな引き出しを

身近におもえるようになるために

ぼくらはきっと生まれて来たんだ








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