Zoo/ありのままで/桂
に答えてると
彼女は子供の頃 隣のおばあさんに回覧板を回しに行く度に おばあさんがくれた駄菓子みたいに
理由のないキスをくれた
クルックー
気遣い屋のハト達がバタバタと飛び立って場面が変わる
「わたしアイスクリームが食べたい」
2人 パラソールの下の席に着いて
カップに入ったアイスを2つ並べる
「で今日は一体何だったの?」
彼女はしばらく目を斜め上にあげて考え込んだあと答えた
ここには 昼に起きる動物もいれば
夜に起きる動物もいる
地下に潜る生き物もいれば
空を飛ぶ生き物も
でも誰も自分の生き方なんて気にしてないないの
鼻の長いことを気にするゾウなんて一匹もいなかったわ
「...なんか難しいな」
「きっと わたしは空を飛ぼうとしたのよ」
「それはもっと難しい」
そっ 不可能よ
だから 人の目なんて気にせず ありのままでいればいいのよ...
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