p,p,/nemaru
 
  と切れて
レンチを握る左手を  左手で握りしめ
増し締めし続けることにすら  職人魂を感じる

電源を切ればいいのに  と思いながら
電ではない  と思いながら
試供品を待つ人波の傍らに待機して
つばをのみこむ
一億二千万人の
ごくっ
という音で  線路に躍り出たものの
ルーシーは月額550円から  成仏してもらえるのだ

いくつかの通い路に
斜交いに立てかけた
フー・アー・ユー  故にワンスモア
はなっから  はぐれていたのなら
のんびり泣いていて  よかったのかもしれない
教室のカーテンにくるまって
一端を握りしめ  半回転しながらも
ずっと  ずーっと
泣いていればよかったのかもしれない

見上げたら  どこまでも続くのだ
登下校や部活動  みつけた昼間  仰げばクウ
やけにいたかった  やけに広い予感に
せめて一度きりっくらい  おーいに泣いてみたかった

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