Outlaw/ナスカの地上絵/桂
る
それでも目を凝らせば
その奥に標識も信号もない自由な世界が広がっているのが見える
少なくともそこは何者も拒んではいない
道を踏み外し続けてようやく見つけた最後の道
ペンで下腹部を掻き切って己を晒けだせば傷口から溜まっていた思いが黒いインクとなって流れていく
そのまま歩き出せば白い紙の上にポタポタとインクが落ちていく
血迷ってる??
いや きっと今描いてるー
言葉に迷い 意識が朦朧としている時でさえ確信がある
バンビが産まれながらに立ち方を知っているように
誰かに教わらなくても言葉の紡ぎ方を知っている
その歩き方が今はまだ しどろみどろであっても最後にはきっと...
上空で心配そうに見つめる二つの黒い星に微笑んで手を振る
Hi!! そこからでも 俺の消えない地上絵は見えてる?
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