それでも走る/
秋也
僕らはどれだけ走れば見えてくるのだろう
最後に選ぶべきものは透明なのか
水でも被りたい一心
そうだ一度立ち止まり
息切れを整え
空を仰ぎ
後ろから追いつく友を待とう
焼けたアスファルト
先には歪んだ陽炎
忘れられない夏の景色
暑い
ひたすらに暑い
蜃気楼だって見えそうだ
後ろからやっと足音
生きているのか走らされているのか
もうすぐわかる
一瞬であり一コマでもある
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