底/
そらの珊瑚
ヤクルトを飲んだあと
必ず底に残るものが
輪となり現れる
どういうわけか
そんなつまらぬものが目につき
飲み干してやろうと
舌の上で
容器をさかさまにして
振ってみたりする
ほんの数滴は
それでも落ちてくるものの
全てきれいさっぱりとはいかなくて
また今朝も
悲しくなるほど
いじましく
浅はかな
この底が気になるのだ
昨日の底は乾いてしまって
もはや手遅れ
今日のわたしになど
びくともしやしない
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