雲の隙間を再び照らしている/たりぽん(大理 奔)
 
誰かのせいであればよかったのにと
雨雲は思ったりするのだろうか
ちぎり捨ててしまったカレンダーのすきまに
見える青空は私ではないけれど

月が反射するものを遮るもの
もしくは雨粒が激しく歪めるもの
直線など存在できないと知っていながら
そう仮定することで安心する

ほんとうに思いのとおりならば
雲は白いままで雨を降らせたいかもしれない
いつもとちがう軌道をたどって
自分だけの方法でたどり着きたいと

誰かのせい
私のせい
わたしもだれか
月は反射された光なのか、反射する鉱質なのか
くものすきまはそらなのか

ぐるぐると
はてしなく風が巻くので
「えいえん」などと、呪いをはいてみる
誰を呪おうか、そんなことも決めていないから

それすら誰かのせいであれば
私はここにいなくてもすむのに

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