寄生虫/
アルビノ
ガラス瓶に入ったら
出られなくなった
壁は透明で
外のようすはよく 見えた
きれいなものが見えて
手に入れたいと思った
愛しいかたちがあって
触れてみたいと思った
透明な壁が
きゅきゅっと鳴いて
ぼくは手を引いた
自由がないなら
死ねばいいなんて
死ねばいいなんて
言うのは簡単で、
ぼくはガラス瓶を
テーブルから落とすことも できない
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