水性サンドイッチ/瑞海
満天の星空を見て
思い出す
澄んだ思い出
済んだ思い出
風が髪に纏わり付いて
香りを運ぶと春
長い睫毛が絹の肌にかかり
スカートを脱ぐと夏
手と手がゆったり合わさり
頬を赤らめると秋
真実の言葉を知り
涙を流すと冬
インクに涙が滲む夜は
青に染まる瞳を思う
指で空をなぞる
君の肌の感触を思う
コンクリートの箱に
昔々隠された君は
彗星を待っている
ずっとずっと
僕がこの世に存在する前から
ずっとずっと
ダストテイルと君の左小指を
天の河が繋いだら
もう君は星に還られる
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